エベレスト街道トレッキング         2010年11月13日〜23日


海抜3,800mヒマラヤ連峰の展望と海抜5,500mカラパタールへの道」と題して大学時代のKWVの友人達と登山を行いました。

 

 

 

 

 

 

エベレスト街道は生活街道
卒業してから45周年記念を兼ねる旅でしから、老人の登山です。エベレストに登るわけではなく、その麓の山道をトレッキングするわけで、誰でも行ける安全な山道です。高地に住むチベット人やシェルパ族にとって普段の生活の道ですから、多くの村々が点在し、素敵なホテルやロッジもあります。子供たちは学校に行き、人々はラマ教に帰依する信仰深い穏やかな生活をおくっています。カトマンズなどの低地に住むネワール人やインド系の人々のようなヒンズー教やイスラム教とは違い、日本人にも馴染めるチベット仏教(ラマ教)です。さらに安心できるのは、彼らの顔は日本人とそっくりのモンゴロイドだからでしょうか。

  多民族国家に感激
興味深いのはネパールの人種です。低地はインド・アーリア系のコーカサイドが多く、それとモンゴロイドが混血したようなネワール人がいます。ネワール人はネパール王国、その昔のルンピニで生まれた釈迦もそうでしたが主要民族です。また低地にはモンゴロイド系の少数民族もいます。彼らはシッキムやビルマに続く山岳地帯に住んでいます。それから黒人のような肌の黒いドラビダ系の人々もいました。

カトマンズの町は、背の高く、目の青いコーカサス系の人々、日本人そっくりのチベット系の人々、浅黒いベンガル系の人々、真黒な髪の毛と肌をしたドラビダ系の人々など、人種のルツボでした。ある意味で、現代のアメリカ合衆国やブラジルなどの多民族国家を3000年前から先取りしている国であると思いました。 

 

 

 

 

 

ヘリコプターで出発
ネパールの首都カトマンズから小型飛行機で約40分のルクラ(2840m)まで最初に行きますが、悪天候により小型機は飛ばず待機しました。どうしてもスケジュールをこなしたいので5人乗りのヘリコプターをチャータしました。6人と荷物を載せてルクラの麓の畑になんとか着きました。そこから10日間のトレッキングを開始しました。

エベレスト街道はチベット系のシェルパ族が暮らす生活道路です。ただ車は行くことができない、歩行とヤクや馬による輸送だけの街道です。遥かヒマラヤの峰々を超えてチベットまで続いています。

 

 

 

まず、目指す村落はナムチェバザール(3440m)です。初日はパクディン(2652m)で一泊。その渓谷を流れるドオドコシ川はエベレストの氷河を源流とする川で、急流を吊り橋で数回渡りました。酸素が半分となる高山病の対策は重要です。吐き気や食欲不振の症状が現れるようですが私には全く関係なく、毎日夕刻のお酒 を楽しみ、食欲はありました。    

クーンビラ(5761m) シェルパの信仰の山
クワンデ(6187m)とヌプラ(5885m)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ローツェ(8511m)ヌプツェ(7855m)

真っ白に輝くタムセルク(6623m)が現れました。高度差600mの坂を喘ぎながら登るとナムチェバザール(3440m)に到着しました。そこまで行くとエベレストを初め6〜8千mの白き山々が眼前に開けました。エベレスト(8848m)とローツェ(8511m)を見ながらシャンボチェ(3800m)の宿泊。テント村もあり、いかにも登山基地といった所です。

アマダブラム(6812m)とは母の首飾りという意味の山です。

 

 

 

 

 

 

 

 

  日本人の大名行列
街道は世界中からのトレッカーで大混雑しています。狭い道を行き交う人々とヤクや牛のキャラバンで渋滞していました。山道というよりは昔の東海道を歩く感じです。比較的平坦な起伏もなく、安全な街道です。高度が高いので高山病になる人もいますが、健康な人ならば女性や子供でも大丈夫です。チベット人やネパールの高地人は赤子から子供、老人までも生活している普通の高原といえます。日本人は大げさにポーターやシェルパを多く雇い、遠征隊などと呼んでいるようですが、それに比べると欧米人などは一人のポーターを雇うのが普通です。我々は多くのシェルパを雇い入れて、荷物から三食の食事までの世話を頼みました。まるで大名行列のようで恥ずかしい感じもしました。

エベレスト街道の道順は、タンボチェ(3867m)、パンボチェ(3901m)、ペリチェ(4215m)、トゥクラ(4593m)、ロブジェ(4930m)、ゴラクシェブそしてゴールはカラパタール(5545m)です。 詳しい行動記録は下記をご覧ください。
行動記録 http://saitolab.tamacc.chuo-u.ac.jp/KwvEverest/KwvDiary.pdf

参加者プロフィール http://saitolab.tamacc.chuo-u.ac.jp/KwvEverest/KWVprofile.pdf


 

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