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コーネル大学訪問     (その2)            Cornell University  Ithaca, New York State

   1970年代から情報検索SMARTシステムと自然言語処理では実績がありました。


 SMART 情報検索システム

 

コーネル大学の訪問は初めてでした。コーネル大といえば、

SMARTと呼ぶ情報検索システムの先駆者G. Saltonが活躍されたところです。

1970年代の昔ですが、私はSMARTには熱中したことを懐かしく思い出しました。

現在は、G. Salton先生は亡くなり、その研究はコンピュータ情報科学部に

おいて継承され、コーネル大学情報検索の伝統になっています。

時代が変わり、古典となった情報検索アルゴリズムですが、私の青春の熱情が詰まっているようでした。

懐古趣味で歳を自覚。昔の知人は、もはやリタイアしていました。そしてテーマも過去のもの。

コンピュータ情報科学学部

Frank Rhode Hallとその隣には工学系学部があり、コンピュータ情報科学学部もそこにあります。

建物は、ゴシック建築ではなく、キャンパスには似つかわしくない普通のガラス面のビルでした。

人工知能やSemantic Webの研究は特に目新しものはなく、むしろ近くにあるシラキュース大学のほうが

進んでいるように思えました。とはいってもこの分野では多くの話題を生んだ名門学部ですから、

世界中から客員研究員や留学生の希望は多いようです。

 

デジタルライブラリとメタデータ・ライブラリアン

Cornellには、デジタルライブラリの研究で有名なW. Arms先生がいますが、この先生とは1991年にサンフランシスコで開催さ

れたサン主催の会議で初めて、お会いしました。

当時、インターネットが本格的にスタートし、モザイク(Mosaic)と呼ぶブラウザーの存在を私は初めて目にしました。

それはサンフランシ スコのマークホプキンス・ホテルの会場でした。これぞ電子図書館のインターフェースになると興奮しました。

ところで、このモザイクが後になり、NetScapeに変わり、やがてIEに引き継がれました。

その夜のセッションで「デジタルライブラリ」に関する講演があり、その講師がW. Arms先生でした。彼は、その頃は、カーネギ

ーメロン大学に勤務されており、長身でいかにも英国紳士とした雰囲気の人でした。事実、彼は英国生まれで、学位も英国大

学で取得されています。

              

Concept Map

私の最近の研究は、「オントロジ」と呼ぶ計算可能知識ですが、それでは知識地図という図解が重要な役割を担います。

知識地図は、MITのMinskyのフレーム・モデルやQuillianのSemantic Networkがよく知られています。

それらの原型は、コーネル大学のJ.D. Novakが開発したConcept Mapです。

というわけで、コーネル大学は図書館、情報システム、知識研究、デジタルライブラlリなど

記録情報学の様々な研究では多くの輝かしい実績があるわけです。

 

Hotel Administration学部

Cornellといえば、ホテル管理学でも世界一です。その建物には研修用の一流ホテルにも負けないような立派なホテルが

付属していました。印象的だったのは二人の日本人の博士候補生の写真が誇らしげに飾られていたことです。

                

東洋と日本研究の拠点ライブラリ 

お二人のライブラリアンにはお世話になりました。右のBeth Katzoffさんは、京都大学大学院に学び、その後米国議会図書館

に勤務され、コーネル大で博士号を取得された才媛です。そのお姿とお話の仕方が優雅なので、ただウットリするだけでし

た。私の悪い癖で、どうもこのような美人から説明を受けるとうわの空。もっとも英語が十分に理解できないことにもよりますが。


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