斉藤 孝 の ガーデニング  庭作りと園芸の記録

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書籍という小さなスキーマ

人は世界を理解しようとする時、あらかじめ大まかな略図を持っています。それこそが世界を理解する概念の枠組みであるスキーマとなるものではないのか。その昔、書籍という小さなスキーマを学びとることをリテラシーといいました。確かなことは、その原語のリテラ(Litera)が表しています。それは文字で表された主題は抽象化された概念であり、いかにして実世界の具体像に対応付けて描くかという文字の解読能力のことでした。

 
片瀬山公園 熊谷草   薔薇の会を楽しむ
 
 

概念理論

「空間」とは実体なのか。それとも人間が宇宙を理解する中で生まれた概念なのか。その解明にデモクリトス、エピキュロス、ピタゴラス、プラトンなどの古代の哲学者は生涯を捧げました。アリストテレスからアインシュタインまで数千年にわたり「空間と時間」は人間に思考の枠組みを与える概念でありました。何やら訳のわからぬことを冒頭から申し上げて恐縮です。これが私のライフワークの「概念理論」のさわりです

 

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食卓に並ぶ軽食
 
20年前に執筆した著作 今でも先端。  

計算可能意味論

私の研究課題の一つは計算可能意味論とい うもので、人工知能に必要なアルゴリズムといえる。
意味を式の形によって表現する形式化の研究は、古代インドで始まった。ジャストリックによるものでサンスクリット文法を理論化するためであった。ギリシャに始まる哲学と論理学も、知識の形式化を目的とした。その歴史の流れはオントロジという知識表現の研究につながり、人工知能やITにおける計算可能意味論の研究へと発展する。私は、オントロジを計算可能知識の視点から考察し、その計算とは、推論の規則を記号の計算法則とし、意味論を伴った論理記号の体系とした。オントロジは、関係性の意味論のことであり、実世界のオブジェクト(概念)とその間の関係をいかにして表現するかを研究する。

(写真)2002年に『記録・情報・知識の世界』を執筆した。     

 

 

 

 

 

エキスパート・システム

ところで、計算可能という表現は、不完全性定理を証明したゲーデルも使っている。その場合、計算可能関数という意味であり、アルゴリズムが存在する関数のことである。これは、論理学におけるトートロジー(恒真命題式)が証明可能であること、つまり一階述語論理(FOL)の公理の完全性定理に関係するものであった。計算可能知識という表現は、1970年代の人工知能によって初めて使われ、知識表現モデルのためのものであった。人工知能の計算可能知識は、専門家の形式知をシミュレートするエキスパート・システムの意思決定に使われた。意思決定は、ある事実の集合が与えられたとき、それを説明する最も適切な仮説を結論とする。人工知能の知識は、述語論理などの形式意味論に基づきプログラム化された計算可能知識といえる。したがって、知識をコンピュータで実行可能な形で書き表すことであるから記号処理レベルに留まる。

                                                                      

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    (写真左)  2003年に『意味論からの情報システム』を執筆した。 

(写真右) 2012年に『デジタルメディアの情報インデックスと知識地図の研究』を執筆した。

 

意味論と情報システム

意味論と情報システムとは、意外な組み合わせかと思われる。技術世界と人文世界の融合を試みる哲学論を連想させる。「オントロジ」という言葉に代表されるように哲学に起源する概念が多用されるが、ITにおける意味論の必要性を説いている。目的は、比較的単純である。ユビキタスという名前を借りた情報システムと、オントロジという名前を借りた人間との知識活動の意味作用について論じる。その焦点は、両者のインタフェースとなる「情報システムの意味」のあり方の研究といえる。キーワードで表すと、「ユビキタス・オントロジ・セマンティックス」となり、それぞれユビキタス、オントロジ、セマンティックスに対応する。要約すると、次の3つのキーワードによって表される。

ユビキタス     透明化される情報システム
オントロジ     概念操作を行う人間
セマンティックス  オントロジに基づく情報システムの意味論

 

(写真右 『社会科学情報のオントロジ』の表紙)

 

韓国語に翻訳された

2008年に『記録・情報・知識の世界』と『意味論からの情報システム』の2冊が同時に韓国語に翻訳出版されました。その序文の一部です。詳しくは韓国語翻訳をご覧ください。

 

私の本を翻訳された漢城大學の崔錫斗教授に心から感謝します。この本は日本語でも極めて難解な表現を使い、抽象的な内容であることから日本の読者にとっても容易に読みこなすことができません。それを的確な韓国語に翻訳された崔錫斗教授のご苦労に対し、敬服いたします。意味論から情報システムについて考察することは私の長く抱いていた希望でした。その情報システムとは、記録と情報、そして知識を扱う仕組みですから図書館やデータベースなどが具体的な例といえます。情報システムには情報化する分類アルゴリズムが存在します。それはタクソノミーやオントロジと呼ぶこともありますが、概念化し体系化する法則といえます。その目的は、シソーラスの整備とインデクシングに具体的に表れます。情報システムとは、このような情報生成と知識形成のために必要な仕組みといえ、それをオントロジ・アルゴリズムと呼びました。私が提唱するオントロジは、基本的には「存在」という1つの対象から出発し、これを「分けて」多様にしていき「わかる」という道筋を体系化していきます。オントロジは、分けることで、「わかる」ことです。

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(写真左 韓国語に翻訳された表紙)

                  斉藤孝の、過去の著作のリストをご覧ください。

 

   (中央大学名誉教授) 研究教育の内容を読む -> 日本語版 | 英語版

 


 

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