斉藤 孝のガーデニング     軽井沢の友人との日々

軽井沢の便利なことは信州の山々に日帰りで行くことができることです。北信の黒姫山、戸隠、志賀高原、妙高高原、菅平、四阿山、白根山、白馬岳、上高地、乗鞍岳、美ヶ原、木曽駒、八が岳と蓼科、霧ヶ峰、高峰などを楽しむことができます。なかでも浅間山と高峰は約30分で行け、四季折々の自然を感じることができます。真冬は、スタッドレスタイヤが必要なときもありますが、道は十分に除雪されているので安全です。2月の霧ヶ峰の雪原から360度の展望で眺めることのでき、白銀に輝く北アルプス、中央アルプス、南アルプス、八が岳、浅間の山々の姿は素晴らしい。(白馬と車で霧ヶ峰)

 



軽井沢の友人の一人、橋本フジコさんは有名な画家です。その作品は、カレンダーから絵葉書まで、数多く印刷されています。2010年8月にはメルシャン美術館で無農薬野菜のマルシェ、お洒落な市場を企画されました。松井田アルスロンガのパプリカも出荷し、協力しました。
(メルシャンでマルシェ)   (40年前の霧ヶ峰)

追分から車で30分、碓井峠を下ると上州松井田宿に行けます。そこにアルスロンガ農園を友人達と開いています。農園の歴史は古く、40数年になると思います。
(アルスロンガの農奴のみなさん)


大河原新太郎君の旧家と広大な農地をそのまま利用させてもらい、今では常時10数名の仲間が集い、楽しく農作業を行っています。その農作業の範囲は、パプリカ、ジャガイモ、大根、玉ねぎ、長ネギ、サトイモ、カボチャ、キャベツ、カボチャ、トマト、小松菜、チンゲンサイ、アーティチョーク、ハーブなど約30種類にもなります。
それだけではなく、ワイン用の葡萄を150本も育てています。さらに、大根を干して燻り、干し柿を干し、味噌と納豆を作り、杏ジャムを作ります。米や蕎麦を試みたこともありました。
(ワイン用葡萄の栽培と杏の収穫)

農業の巨大な実験場ともいえます。集団農場のキブツやコルホーズに似た感じもしました。近所の人々から、怪しげなカルト集団や邪教の集会などとあらぬ疑いの目で見られることもありました。毎月、定期的に集まり、農業に明け暮れて夜は酒盛りを楽しんでいます。世情を憂い、愛国論争もありますが、平均年齢65歳ですからイデオロギーやアカデミックな論争は過去の遺物。お互いに痴呆を諭し合いながら、介護問題や健康問題を話題にして、ひたすら飲んでいます。ピザとフランスパンを焼く。ソーセージを作り燻る。自家製味噌と激辛味噌。餅つき。あらゆることに挑戦と研究の日々が続きます。海外に本場ワインの指導と研修を実施しました。
(餅つき)

浅輪正彦小作頭のお話です。近所の肉屋さんの指導により、豚肉片足一本を塩漬けしました。定期的に塩を加えて一年間漬物用の蔵で保管します。来年の楽しみが出来ました。石窯作りは今年の秋完成目標にします。炭竈用に使えるように入り口を密封させることと木酢液を取るための煙突を付けることが要求されています。上質の粘土が確保できそうなので、煉瓦作りから行う予定です。次回までに設計図を作り具体的に作業を入ります。庭に放置されたままの倒木を薪にする。石窯が出来ると大量の薪の確保が必要となります。
(反省会と飲み会)
大河原御領主のお話です。
先日、高梨子の支配人から熊の掌はいらないかとの連絡がはいりました。せっかくの申し出なので、保管してもらうことにいたしました。申すまでもなく熊掌は中華料理の究極の食材で左手が特に珍重されているようです。本来ならば皮付きで、剛毛の処理がたいへんなようですが。その熊の毛皮は他に利用するためむいてあるようです。手の平はもとのまま、手の甲ははいである、状態のようです。せっかくの機会ですので、慎重に料理して、いつものメンバーで賞味したいと思っております。

新ちゃんのイノシシの解体日記。後ろ足をしばられ、パワーショベルにさかさ吊りにされたいのししは私の背丈より大きかった。内臓はすべて取り除かれてあり、血を洗い流し、ハエがつかないようにホースで水がかけられていたが、・・・肉屋さんは手慣れた手つきで皮下脂肪のところにナイフをすべりこませて、みるみる因幡のしろうさぎのようになっていく。後ろ足はハムに。ロース、ヒレ、はしゃぶしゃぶ、スペアリブ、猪なべ用と切り分けてもらうことにし、残ったものは挽肉にして、ハンバーグとサラミソーセージにすることになった。
アルスロンガ農園の支部として木曽駒高原には島田山荘があります。木曽の御嶽山を望む景勝の地でシイタケ栽培やトウモロコシを育てています。新鮮な岩魚やイノシシ肉を楽しめます。
(岩魚の塩焼き)

誰かの記録。時間をかけた鶏がらスープにするか、貝柱にするか考えています。ストーブも快調で順調に薪のストックをへらしています。ストーブの上に大鍋をおいて、ことこととスープをつくり、在庫のイノシシでも熊でもブロック肉を圧力釜でスープとともに煮れば、箸でくずれるくらいのやわらかさになり、なかなか他では味わえない思いでの味となることは間違いないとおもっています。ワインはやはり濃厚な赤、ストーブの前にそば打ちの板をテーブル代りにおいて床に座り込んで、五色でのワンダーの納会のようなスタイルでやりましょう。目の高さに薪がちょろちょろと燃えて外の寒さなど想像できないような世界になります。 大河原鈴木ピグ料理長欠席の中、彼のレシピに基き、総勢7名が松井田に集まり、「熊の掌の煮込みとブロッコリー添え」と「イノシシのすき焼き」に舌鼓を打ち、吹き出るコラーゲンとエネルギーを、上の畑の整備に汗をかきました。 第3ビニールハウスの設置スペースの整備と、ソバ畑・里芋畑の拡大で、来年は収穫と作業量は倍加することでしょう。

(獅子脅しを作る)
熊肉を頂戴した話。小板橋さんはハンターで毎年熊を数頭しとめているらしいのですが、熊掌は何時も捨てていたとのことです。私のゲテモノ食いが高梨子に知れ渡ってしまって、子のようなことになったわけです。好評であれば、次も期待できるわけです。イノシシの肉も十分ありますので、これからはすこし厚めに切って、松井田ねぎで、すき焼き、焼肉で食べて見ようとおもいます。 今回は油で揚げてあるので濃厚な味になったようですが、基本的にはゼラチンですからふかのヒレと思っていただいたほうがいいでしょう。仕上げのスープが味を決定しますので、これには気合をいれて、ゆめ味の素などケミカルな味付けはさけるべきです。今回は昆布、かつをぶし、オイスタースープ、ねぎ、生姜でしたが、鶏がら、貝柱、とびうお、等々、バリエーションは無限にあるとおもいます。(椎茸の栽培)

inserted by FC2 system