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日本の旅 名古屋城 「本丸御殿の襖絵とテクノレディ」 2023年1月16日
久々の名古屋、28年もご無沙汰だった。
名古屋駅は激変し高層ビルの谷間になっていた。
お洒落な若者ばかりが綺麗な駅中央通りを歩いていた。
そこを老夫婦は滑らないようにヨチヨチ、フラフラしていた。
大発展し別世界に来たようだ。人混みが怖い。
(本丸御殿は、慶長20年(1615年)に徳川家康の命によって建てられた。その復元は平成30年に完成した。書院造は13棟から構成される。花鳥風月を画題にした障壁画など絢爛豪華。400年の時をこえて、築城当時のままで蘇った。 )
名古屋に来ることを「来名」という。
駅は何度も来たのだが市内は28年振りの「来名」となった。
学務で約7年間も過ごした懐かしい思い出の名古屋。
1984年〜1991年まで大学に勤めて多くの学生を育てた。
コンピュータは大型でIBMが世界を制覇していたが、ミニコンDECも登場して
そろそろダウンサイジングという声も聞こえていた。
パソコンの誕生とArpanetというUNIXネットワークの黎明期が始まった。
名古屋の女子大で「テクノレディ」と呼ぶ女性の情報教育を始めた。
そして42歳の教授として活躍を開始した。
(「テクノレディ」の同窓会は、昔の情報技術を忘れたお淑やかな愛知淑女の集いになった。)
名古屋城に本丸御殿が復元されていた。
28年前は鉄筋コンクリートの天守閣だけがあった。
輝く「金の鯱」は名古屋の誇りであると自慢していたが、田舎臭い趣味。
ところが、「書院造」を忠実に再現した本丸御殿。
「金の鯱」と違って豪勢な匠の技を見せつけてくれる。
「表書院」「上洛殿」「黒木書院」「対面所」「湯殿書院」など
部屋の格式や用途によって、天井や欄間、飾金具、障壁図の
つくりや意匠が様々に変化していく。
これが本物の武家風書院造りなのかと感激した。
(42歳の私は80歳の今とは別人だった。 30年前の淑女達もまるで人魚姫のようだった。)
1月17日夕刻は、本丸御殿の襖絵の美女を想いながら同窓会に出席した。
30年昔の淑女の顔ぶれを確認しながら、にぎやかに懐かしい想い出を語りあった。
襖絵美女よりもリアルな淑女達との触れ合いこそ、私の老後にとり大切と出席者に挨拶した。
「テクノレディ」
「テクノレディ」とは上手く名付けたと、我ながら感心している。
情報感覚をもつテクノレディの育成がキャッチフレーズ。
パソコン100台を設置、LANで相互に結ぶ実習室を新設した。
(COBOLからORACLE、MUMPS、SQL、Prologなど懐かしいプログラム言語の名前。
ワープロこそ普及していたがパソコンはまだ少ない。時代を先取りしたIT教育だった。
開設された1985年に125名の新入生を迎えることができた。)
インターネット登場以前であったがプロトコルはTC/IPを採用した。
そしてホストはUNIXミニコン2台。C言語なども学ばせた。
1985年、女子大として初めての本格的な情報処理教育だった。
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