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軽井沢   「クリスマスローズ・フェチ」  2024年4月10日

    「クリスマスローズ」
    「花咲か爺」を温かく迎えてくれた。

 極寒の軽井沢の冬を耐えて、見事な花を付けている。花々は下向きで控えめ。 決して顔を上げてくれない。はずかしいのか、内気なのか、その昔のおしとやかな日本女性のようだ。
我が母も同じく控えめでコトバ使いも上品、なによりも気配りの人、そして美人だった。 クリスマスローズは母トミを思い出す。

深い落ち葉の柔らかな褥から目覚めて、寝起きの顔は恥ずかしそうに隠している。

  "いやな貴方ね"、

    スッピンな笑顔でニコリと微笑む。

首筋はホンワカとピンク色に染まる。まだ蕾をしっかりと固めている。可憐な乙女。 深紅の花びらを開いて白い花弁を見せてくれる。これは妖艶なお顔だ。頬ずりしたくなった。

4月になり鵠沼は満開の桜。湘南の春は華やかであるが、軽井沢はまだ冬の名残で寒々としていた。
近所の友人画家、「フジコ」さん宅を訪問。描かれた新作のクリスマスローズを鑑賞した。綺麗だ。
我が庭で枯草の中で群生していたワイルドな姿と違うお洒落なクリスマスローズに見とれた。

  「花咲か爺」から「クリスマスローズ・フェチ」に変身した。

クリスマスローズに異常な執着(fetishism)。あぶない、あぶない。

後日談  「マダム・ノブコ」

 4月11日吉日、カメのクリスマスローズ長女の嫁入り先が決まった。花齢12年になるから人間では三十歳近くの熟女。手塩に掛けた娘を送り出す日は、早朝5時に目が覚めて、涙ながらに掘り出した。 十分に根回して、慎重に持ち上げる。花嫁の顔を汚さないように白装束を着せた。寂しくなった。
追分の森田家では伸子夫人から素敵な部屋を指定され、丁重に育ててもらえることだろう。 森の小道に面し、日当たりも良く、道行くご近所のみなさまに見て頂けるという絶好の部屋。 お名前も頂戴し、「マダム・ノブコ」と呼ばれるようである。


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